先日、あるネットニュースで埼玉県と千葉県、どっちが都会だという記事が話題になっていた。
どっちが都会だと思うというアンケートが実施され、圧倒的に千葉県が都会だという結果であった。
この結果について、生まれて間もないころから学校を卒業するまで埼玉県に住んでいた私も、驚きはなく当然だろうなと思ってしまった。
現在は北海道に住んでいるが、せっかくなので元埼玉県民の視点で、なぜ埼玉県は千葉県にも勝てず、すごく田舎だと思われているのか、自分なりに検証してみた。
埼玉が千葉に完敗した理由、47都道府県が「千葉=都会」と答えた現実
冷静に考えると、埼玉と千葉をバカにしたアンケートである。
アンケート結果は、47都道府県全てで千葉の方が都会、全体では7割が千葉を選んでいた。
さらに面白いのが、埼玉県民ですら、千葉の方が都会と答えていることだ。
なぜこんな結果になったか?
元埼玉県民として考える理由を考えてみた。
自虐の金字塔「翔んで埼玉」という免罪符
1つ目はなんと言っても「翔んで埼玉」のヒット、ここまで埼玉を自虐した漫画も珍しいが、大抵の埼玉人は怒りもせず、そうだよなと納得している。
また、はなわが映画の主題歌で歌った「埼玉県のうた」、嘘のような歌だが、本当のことなので言い訳できない(笑)。
埼玉県民はほとんど納得しているのではないだろうか。
でも、これで埼玉県の知名度が多少はアップしたので、それはそれで喜んでいる県民も多いかもしれない。
タモリ氏が放った「ダ埼玉」の呪縛と県名の謎
2つ目は「埼玉」という名前、どこをどう切り取っても、お世辞にもお洒落な名前ではない。
そして時々耳にする「ダ埼玉」という言い方、これで埼玉のイメージが決定づけられたと言っても過言ではない。
ちなみに「ダ埼玉」と言い始めたのはタモリさん、笑っていいともの司会をやる前のシュールな芸で売っていた頃に、何かの拍子に「ダ埼玉」と言ったのが広まったようである。
東京をはじめ、神奈川や千葉など周りからバカにされる埼玉、いまだにこのイメージのままである。
もし埼玉県という県名ではなく、旧県庁所在地である浦和の名を冠していたら、こんなことにはならなかったかもしれない。
一体誰が埼玉なんて名前を県にしたのだろうか?
ディズニーという「核兵器」を持たない埼玉の弱点
そして埼玉県の最大の弱点、それは魅力的なスポットがどこにもないこと、これが千葉県との大きな違いである。
なんといっても千葉県にはディズニーリゾートがある、この時点で埼玉の負けである。
2000年以降になって、ようやく埼スタ(埼玉スタジアム2002)やさいたまスーパーアリーナができたが、それだけである。
とにかく埼玉には大型のレジャースポットと言えるものは本当にない。
あるかもしれないが、知名度が圧倒的にない!
だから埼玉県民は、休日になると東京やその他の地域に出かけるのである。
「埼玉に住んでいる」と言えなかったあの日、郷土愛ゼロの過去

元埼玉県民の私からみても、千葉の方が都会だというアンケート結果はほぼ納得である。
かつての私も、東京、神奈川、千葉に比べたら埼玉県に住んでるなんて恥ずかしくてあまり口にしたくなかった。
埼玉って言った瞬間、なんか周りからバカにされているような気がするのが嫌でもわかる。
埼玉に住んでいた当時は、好きでいるわけじゃなく、親の仕事の都合のせいという気持ちが強かった。
それゆえに郷土愛というものは皆無だった。
おそらく後から引っ越してきた埼玉県人はそういう人が多いと思われる。
仕事は東京だけど、色々理由があって仕方がなく埼玉県に住んでいる、好きでいるわけじゃないのに、なぜ他県の人間からバカにされなきゃいけないのかと腹も立つわけだ。
かといって埼玉に誇れるものがないので、争いをしても勝ち目がない、まさに翔んで埼玉の状態!
そして、次第に埼玉に住んでいるというのを口にしなくなり、埼玉に恨みすら持つようになる。
離れて気づいた、埼玉という「ちょうどいい」贅沢
以上、埼玉と千葉のどちらが都会論争で埼玉が勝てるわけがないことを延々と取り上げてみた。
私も埼玉を離れて随分長くなるが、今では不思議と埼玉のことを毛嫌いするようなことはなくなり、むしろ昔より愛着が湧いている。
最近では有名人でも埼玉出身というのを堂々と公言している人も増え、以前よりイメージはよくなっているかもしれない。
また、翔んで埼玉のようなネタに腹を立てることもなく、逆にブームに乗っかって面白がる余裕すら感じる。
確かに埼玉はこれと言って特徴があるわけではない。
でも実際に住んでみると、実は結構住みやすい街だったなと感じている。
東京と隣接しているので交通の便も良いし、お店も結構多く買い物にも困らない。
家賃も東京や神奈川に比べたら安く、住環境は悪くない。
今は北海道に住んでおり、よほどのことがない限り引越する予定はないが、万が一、東京近辺に住まなければいけなくなったときは、埼玉を選ぶかもしれない。
今では昔のように埼玉が嫌いでなく、堂々と埼玉に住んでいたと話すこともできるようになった。
世間からは、散々バカにされている埼玉だが、実はいい場所なのだと改めて感じている。

